遮熱塗料とは…?
こんにちは!
グッドハートの前田です。
真夏の室内の暑さを解消する手段のひとつに、屋根や外壁の塗装に「遮熱塗料」を使用する方法があります。
しかし、遮熱塗料は本当に効果があるのか、どんな遮熱塗料がいいのか、塗料の色と日射反射率の関係とは・・・などといった疑問を持っている方も少なくないのではないでしょうか。
そこで今回のリフォームコラムでは、一般的に遮熱塗料と呼ばれている「高日射反射率塗料」の特徴や仕組み、日射反射率とは何か、塗料の色と日射反射率との関係などについて詳しくご紹介します。
〈遮熱塗料とは…?〉
遮熱塗料とは、屋根や外壁に塗布することで太陽光の熱を効率よく反射する機能を持つ塗料のことを指し、熱を反射して建物内部の室温上昇を低減させることが期待されます。
したがって外壁よりも屋根に使用した方がより高い効果が期待できるといえるでしょう。
また自治体によっては遮熱塗料を使って塗装すると、補助金を受けることができます。
遮熱塗料は正式名称を「高日射反射率塗料」といい、主に建物内部への屋外からの熱の侵入を抑える効果があります。
では実際に遮熱塗料を使うとどの程度の効果があるのでしょうか。
また遮熱塗料は断熱塗料とよく混同されがちですが、断熱塗料は熱伝導を抑える塗料なので暑さ・寒さの両方に効果があるのに対して、遮熱塗料は暑さ対策のみに有効となっています。
したがって遮熱塗料は冬の寒さ対策にはならないので注意が必要です。
そして遮熱塗料の耐用年数はおよそ8~12年程となっており、一般的なシリコン塗料と同程度です。
〈遮熱塗料のメリット〉
・室温の上昇を抑えることができるので節電、省エネ効果がある
遮熱塗料を屋根や外壁に使用することで夏場の室温の上昇を抑え、エアコンの使用量を10~20%程度削減することができると言われています。
また電気の使用量が減ることでCO2の削減にも繋がります。
・熱による屋根や外壁の劣化を防ぐことができる
屋根や外壁などは太陽光などの熱を直接受けると劣化が進みやすくなります。
遮熱塗料で塗装した部分は表面温度の上昇を抑えることができるので、熱によるダメージを減らすことができます。
〈遮熱塗料のデメリット〉
・一般的なシリコン塗料と比較して費用が高くなる
遮熱塗料の単価は3,500~4,000円/㎡程度になるのが一般的なのに対して、人気の高いシリコン塗料の単価は2,000~3,500円/㎡程度です。
シリコン塗料との価格差は徐々に縮まってきつつありますが、シリコン塗料よりも高くなってしまうのが現状です。
・表面が汚れると遮熱効果が落ちる。
遮熱塗料は塗装して間もない頃には十分な効果を発揮しますが、塗膜に汚れが付いてしまうと徐々に遮熱効果が落ちてきます。
遮熱効果を長く維持するためには、定期的に塗膜の洗浄等を行って汚れを落とす必要があります。
・冬場の断熱効果はない。
遮熱塗料は断熱塗料と違って、断熱効果はありません。
遮熱塗料が効果を発揮するのは、夏の暑い時期です。
したがって、北海道や東北地方などの冬の寒さが厳しい地域にはあまり適していないといえます。
・塗膜自体の耐久性が高い訳ではない。
遮熱塗料の耐用年数はシリコン塗料と同程度で、ラジカル(制御型)塗料やフッ素塗料ほど長くはありません。
したがって価格が高い=耐用年数が長いという訳ではないので、注意が必要です。
〈まとめ〉
遮熱塗料は塗布することで太陽光の熱を効率よく反射することができるので、金属屋根の家や、大きな吹き抜けのある家、最上階にリビングがある家、黒や紺色などの濃い色の外壁の家などには特におすすめの塗料です。
しかし採用するにあたってはデメリットもあるので注意が必要です。
特に価格が高いので耐用年数が長い塗料と思われている方や、断熱性が高くて冬にも効果があると勘違いされている方が少なくありません。
今回のリフォームコラムの内容を参考にして、メリットとデメリットを十分に考慮した上で採用するかどうかを判断することが大切です。
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